オリジナルグッズショップに発注したステッカーで、「痛車」を自作する

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痛車作りの様子
最近、「痛車」がブームになっているのをご存知ですか? 

痛車とはアニメや漫画などに登場するキャラクターをボディにあしらった車のこと。
ボンネットやリアウィンドウ、ドアなど、いたるところにキャラクターの絵柄を施した痛車ですが、その作製には自家製のステッカーを貼り付けるなど、自分でカスタマイズする人が多いそうです。

そこでこのコラムでは「痛車」用のステッカーについて紹介します。

痛車の語源

痛車レーシングカー
その語源は「街中を走るには痛い車」。イタリア製の車の略語である「イタ車」とかけて作られた造語です。

キャラクターをあしらった車といえばラッピングカーと似ていますが、本来「痛車」とは広告目的の「ラッピングカー」とは違い、広告目的や広告料の収受を伴わず、個人の趣味でアニメやゲームのキャラを描いて走るものを指します。これは車の見た目だけではなく、「オタク」であることの主張という動機だけでこういう行為に及ぶことも含めて「痛い」と表現することに由来しているからです。

ただし痛車の存在が浸透してきてからは、広告目的である痛車風のラッピングカーに対しても「痛車」と表現されるケースが増えています。例えば箱根登山バスは、100周年イベントの一環でアニメの「痛バス」を披露しました。
また競技車両としての痛車も増えました。国内の自動車レースでも、アニメキャラをデザインしたポルシェやGT-Rが参戦。痛車はもはやオタクだけの文化ではなく一般層の間にも広まっているようです。

ステッカーを貼り付けて痛車を作る

洗車する様子
痛車の作製方法はエアブラシで直接車体に絵柄を吹き付けたり、ステッカーやマグネットシート状の絵柄を車体に貼るなど様々ですが、ここではオリジナルグッズショップに発注できる、カッティングプロッターによるステッカー作製を紹介します。各種プリンターで出力した絵柄をカッティングプロッターでステッカー状に切り抜いて貼る方法です。

注文時に気を付けたいのが、ステッカーに使うシート素材。車は太陽光や雨風にさらされるので、耐久性の高い屋外用シートが必要です。特にエンジンをかけると熱くなりやすいボンネットに貼る場合は、シートの劣化が早まる恐れがあるので、素材を考える必要があります。

作製を請け負ってくれるお店の中にはUVカット用のシートを使ったり、ラミネート加工をしてくれる店もあります。また再剥離シートや窓に貼っても透けて外が見えるシースルータイプなどラインナップを揃えている場合もあるので、いろいろなお店をまわってみて、自分好みのものを選びましょう。

ステッカーを車に貼り付ける際の流れは以下の通りです。

(1)拭き掃除をする
……貼り付ける部分の埃やワックスなどの油脂を事前に取り除いておきましょう。汚れが目立つ箇所はアルコールで拭いてもOKです。

(2)位置決め
……ステッカーの貼り付ける位置を決め、マスキングテープなどで固定する。

(3)貼り付け
……貼り始める部分の剥離紙を剥がし、少しずつスキージ(先端にゴムを装着した、丁字型の道具)でシワを伸ばしながら貼っていきます。中心から外側へ向けてシワを伸ばしていくのがポイントです。大きなステッカーを局面に貼る場合は、半分ずつに分けると作業がしやすくなります。
曲面はドライヤーで温めて、引き伸ばしながら貼ると綺麗に仕上がります。曲面のきつい部分では素材が浮きあがることもあるので、曲面の立ち上がり部分にカットを入れて素材に余裕を持たせましょう。

(4)仕上げ
……貼り作業中に気泡が残った場合は、ドライヤーなどの熱で温めながらスキージで伸ばしましょう。またカッターの先で気泡の部分に穴を開けて押さえてもOKです。貼り終えたら、はみ出している部分をカッターで取り除きます。最後に全体を再圧着させて強度を高めて完成です。

ちなみに、ステッカーを貼るには春の季節が適しています。冬はステッカーに柔軟性がなくなり、夏は暑さで柔らかくなりすぎるため、綺麗に貼るのが難しくなります。

ステッカーで痛車を作る際の注意点

注意標識
車にステッカーを貼る際は、以下のことに注意しましょう。

・ステッカーには寿命がある
……屋外で野ざらしにした場合は、3~7年で施行当初の色艶が失われます。屋外格納やカバー被覆などで大事にしても10年が限界です。

・窓に貼る場合の注意
……フロントウィンドウや運転席および助手席のウィンドウにステッカーを貼って公道を走るのは違法とされています(ただイベントなどで車を展示する時は違法になりません)。

・キャラクターの著作権について
……アニメやゲームのキャラクターなどには基本的に著作権が発生しています。私的利用としてのステッカー作製は、「私的使用のための複製」みなされ合法とされる場合もありますが、基本的には著作権者に許諾を取る必要があります。

バイクや自転車も「痛車」

自転車のフレーム
最近では、痛車は自動車だけに留まりません。原付やバイク(痛単車)や自転車(痛チャリ)も痛車に当てはまります。

自転車の場合は、自動車に比べて装飾範囲は限られますが、車輪カバーやサドル、フレームに派手な絵柄をあしらった痛チャリ愛好家も多いそうです。

この機会に自分に合った素体を選んで、「痛車」を作ってみては?

記者プロフィール

記者1号
記者1号
ハンコとスタンプの専門雑誌「現代印章」と、オリジナルグッズを作る業者向け専門誌「OGBSマガジン」の記者。日本全国どこでも現れる。オリジナルグッズを作りたいと考えている人に役立つ知識を紹介するため、日々邁進中。趣味は寺社・仏閣めぐり。