3D刺繍の方法

畔柳悦子畔柳悦子

ミシン刺繍教室で一番驚かれるのは、「3D刺繍」です。帽子などによく使われている盛り上がった刺繍の事で、ミシンショーでバルダンの社員さんが日本で初めて紹介したと聞いています。

3D刺繍のデータの作り方は、ルールをしっかりと押さえれば、誰だって簡単に作れるんです。今回は3D刺繍の製作過程から仕上げまでをレポートしたいと思います。

みんなが驚く3D刺繍のやり方を紹介します

1、3D用の刺繍データです。
3D刺繍データ

2、3Dフォームを使います。
3Dフォームを用意

3、3Dフォームはポンと乗せるだけ。
3Dフォームを乗せる

【写真1~3】3D用刺繍データを作り、3Dフォームの3mmを用意。刺繍したい場所に『ポン』と乗せます。ここで、生徒様は『えぇぇぇぇぇ~!!!!』と言います(ここで驚かない生徒様には、驚く様に指示します)。『ここは驚く所よ!!』と時々…吉本芸人みたいなレッスンしてます。

4、縫い上がりはこんな感じ。
縫い上がり

5、縫い目に沿って簡単にペリペリッって剥がせます。
縫い目に沿って剥がす

6、細かい所は、糸抜きを使用。
細かいところも取る

【写真4~6】縫い目が切り取り線の様な役割を果たしてくれるので、簡単にペリペリッって剥がせます。細かいところは、糸抜きで取り除きましょう。

7、今回は密度を[普通]にして、わざと残念な刺繍にしました。
残念な刺繍

8、3D仕上げにはスチームアイロンが常識ですが、手芸用ミニコテを使います。
ミニコテ

9、優しく3Dフォームをつぶさない様に仕上げします。
仕上げ

【写真7~9】仕上げにはパッチワーク等に使う手芸用ミニコテ(※)を使います。優しく3Dフォームをつぶさない様に温度は「弱」で、なでる様に仕上げます。

10、はみ出したウレタンフォームを処理してます。
はみ出た箇所を処理

11.12、ワンランク上のOGBS 3Dワッペンの完成です。
3D刺繍の完成品写真
完成2

【写真10~12】はみ出したウレタンフォームを縫い目に押し込んだり、コロコロで仕上げをします。仕上げ一つで、ワンランク上の仕上がりになると思います。

3D刺繍の縁取り部分をヒートカットしている時、その部分だけが綺麗に仕上がっているのを見て『コテを当てたら、もしかして』とやってみたら、意外と綺麗に仕上がりました。以来、3D刺繍の最終仕上げはスチームアイロンだけではなくコテ仕上げもする様になりました。

※「手芸用ミニコテTS-33」を使用。

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記者プロフィール

畔柳悦子
畔柳悦子
女性目線のミシン刺繍のパンチ屋・初心者向けのミシン刺繍教室を開設。ブログ『E―刺繍工房』のタイトルで執筆中。2003年10月にクラフトハート東海入社。パート 2年勤務。この時、ブラザーの刺しゅうプロと出会う。2005年6月に㈱ビートップスタッフ入社。派遣社員としてブラザー集中修理センターで1年10ヶ月勤務。2007年4月に㈱白川ネーム店入社。パート&アルバイトで2年4ヶ月勤務。Wilcomの刺繍ソフトに出会う。2009年2月にWilcomの刺繍ソフトを使用しながら刺繍データ製作開始。2013年にミシン刺繍教室を開設。2014年からOGBSマガジンでコラム連載開始。 https://eshisyu.com/