44mmのオリジナル缶バッジを20個作ってみました

秋吉純子秋吉純子

なんでもいい。なにかしら楽器が弾ける人になりたい……そんなゆるい野望から習い始めた沖縄の楽器「三線」。アタシの通う三線教室の先生は沖縄出身で大のお酒好き。小料理屋の座敷を借りて練習をしているゆえか、集まった生徒もみんなお酒好き。必然的に先生が教える他のクラスとは異なり、練習4割飲み会6割になりがちです。習い始めてはや3年。ちっとも上達しませんが、酔っ払い達と楽しく練習しています。

そんなある日、今年は先生が三線教室を始めて丸10年なので、各クラスが趣向をこらした記念品を先生に贈っているという情報をキャッチしました。「うちらも出遅れている場合じゃない!」と皆で集まるも、誰も酒を飲むしか脳がなく、全く話が進まない。

生徒達が練習成果を披露する年に1度の演奏会では、各クラスがオリジナルTシャツを作るのですが、どのクラスも色やデザインを毎年変えているのに、うちのクラスだけ3年間同じ絵柄、同じ色を不本意ながら貫いております。はい、今のTシャツを作った人がクラスを辞めたため、誰もデザインできないのです。そして「どうせ年1回しか着ないし」と新入会者にも同じTシャツを追加注文する手抜きっぷり。そら、集まってもアイデアなんて出るわけがありません。

未だにお客に嫌われることしてるサイト

酒もまわり、誰もがだんだん面倒くさくなってきたその時「今のTシャツの絵柄で缶バッジを作ればいいんじゃない?」と、もの凄いやっつけ案が飛び出しました。でもここからが酔っぱらいの凄いところ。「どうせなら先生にこの小料理屋で記念ライブしてもらって、最後にギタリストがピック投げるみたいに缶バッジをバラ撒いてもらったら?」「ええやん! モノより想い出やん!」とノリノリになり始めました。

ということで、アタシが缶バッジ製作担当を押し付けられてしまいました。まあ、Tシャツのデザインを作った時のデータをもらえば楽勝、と甘く考えていましたが、これが想像以上に面倒くさく悪戦苦闘することになったのです。

インターネットで【缶バッジ オリジナル 安い】と検索して、出てきたサイトを上から順にチェック。バラまくので数が多いほうがいいと一番小さなサイズ25mmを見るも、最初のサイトは会員登録してログインしないと見積もり金額が出ないダメ仕様。未だにこんなお客に嫌われることをしているサイトがあるんだ、とある意味感心しながら、速攻で離脱。

「オーダーボタン」は商品ページに設置して!

次のサイトは缶バッジのサイズ別、個数別に金額表示がきちんとあり大変見やすい。おまけに価格も安く、初注文は500円も割引になるので、ここに決定。25mmを200個で割引500円を入れて約7500円なら予算内。完璧だワ。

ところが、教室のロゴデータを入稿しようとページ内を探すも、データ送信する箇所が見つからない。もうここで買うのを止めようかと思いながらフリーダイヤルを見つけ電話すると「商品ページでなくサイトの上部、看板画像から左に4つ目に【オーダーする】ボタンがあるのでそちらからお願いします」と。オペレーターのお嬢さん、あなた、同じような問い合わせを他のお客さんから1万回は受けてるはず。

なんで商品ページの中にこの【オーダーする】ボタンを設置してくれと上司に言わない!? 電話口で叫びそうになったけど、ただのネットに疎いくせに文句だけいうクレームオバサンと思われたら嫌なので黙って電話を切り再度データ入稿に挑戦。

ところが、今度は何度ファイルを添付して【次へ】を押しても【入力エラーがあります】と表示され次に進めない。その【エラーの原因はここなので修正して】という部分を何度直してもやっぱりエラーに。離脱しそうになるも歯を食いしばり再び電話。オペレーターさんに説明しながら何度もリロードと【次へ】ボタンを繰り返し押していると、何も変更していないのに突然データが送信できたのです。

どうやら半角入力のところを全角数字で入力していたのが原因のようで……(そもそも全角半角、どっちでも対応できるようにしとけ! それができないならせめて「半角で入力して」と表示しとけ!)。でも「500円値引きあるし我慢我慢」と心を落ち着かせたのでした。

データ送信から1時間すると【データチェックの結果、濃色の背景上の細かな線は印刷が不鮮明になる可能性がある】とメールが届きました。確かに三線のイラストは(参照1)弦が細すぎて潰れてしまいます。三線の縮尺違いを作るも(参照2)三線じゃなくなって悲しいデザインに。

参照1

 

参照2

ならば缶バッジを大きくしようかと考えましたが、最大サイズの100mmだと大きすぎて投げると凶器と化しそうです。そこで価格と投げることを考慮して44mmにしました。

しかーし、またしてもメールの返答は前回と同じ結果に。ならばとデザインの黒白を反転してみるも(参照3)なんだかカッコ悪くて満足いきません。

参照3 三線の弦と文字が潰れないように、お店のアドバイスを受けながら試行錯誤。三線は棹(ネック)が細いのが特徴なので、デフォルメすると三線に見えずバンジョーみたいに(参照2)。白にすると雰囲気が変わってしまいます(参照3)。缶バッジを100mmにしたところで仕上がりの印象は変わらないかも。

良い接客と予備のバッジで「なんてイイお店♥」

またしてもフリーダイヤルに電話して、入稿したデザインを確認してもらいながら相談したりアドバイスを貰ったのですが「実際に作ってみないとどこまで潰れるか分からない」とのこと。ならばこのままクラスのメンバー分の個数だけ作り出来上がりを見て判断しようと、この44mmデザインで20個発注しました。すると、「やりとりの履歴を残すためメールでデザインOKの連絡を送るよう」指示が。お客側にとっては面倒だけど、後で言った言わないで揉めることがなくて良い策かも。ただ、メールを送らないとそのままやり取りが保留になり納期が送れるリスクがあるけど。

ということでデータ決定後、約12日ほどで商品が到着。開封してみると、予備の缶バッジが4つも入っていた。あら、なんてイイお店♥ 接客もよかったし好感度さらにアップだワ!

注文数よりも多く、予備の缶バッジが入っていました。不良品、欠品があったときの対策になるからでしょうが「ご自由にお使い下さい」と説明シールが貼ってあるのがとても良心的です。

 

でも肝心のデザインはうーんて感じ。線が潰れないようアドバイスをして貰いながらデザインを変えてみたけど、雰囲気で三線と分かる程度の仕上がり。こんな線が細くてどうしようもない絵柄ってどうすれば良いのか……って、これはお店の問題ではなくて私のデザイン力が低いからなんだけど。

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記者プロフィール

秋吉純子
秋吉純子
LEDサイン販売会社に在職中、飲食・物販など300にのぼる業種へ取材訪問して販促を実施。その後、マーケティング会社でマイカル系GMSの新店舗出店前調査や、アイデア雑貨メーカーで企画開発、ネット事業を担当。女性目線で消費者の生の意見を吸い上げ、商品開発や既存商品の改革など行なってきた。現在は、ホールインワンの記念品販売サイト「アーカイブプラス」を運営。一般社団法人イーコマース事業協会・元副会長。趣味は廃墟・工場めぐり、ビール、サイクリング。モットー「酒は世界の共通語」。 http://www.holeinone-golf.net/