「ネーム刺繍」と「ロゴ刺繍」、「手振り刺繍」と「コンピューター刺繍」とは?
刺繍には、大きく分けて「ネーム刺繍」と「ロゴ刺繍」の2種類があります。
ネーム刺繍は、名前や企業名などを入れる刺繍のこと。
例えば、スポーツウエアやユニフォームなどの胸元にチーム名や名前を入れたり、鞄や帽子などにイニシャルを入れるといったものがあります。
ロゴ刺繍はロゴマークや絵柄など、ネーム刺繍以外の刺繍のこと。
会社のロゴマークを作業服やタオルなどに刺繍したり、背中全面に龍の絵を刺繍したりというものです。
また、代表的な刺繍手法として、「手振り刺繍」と「コンピューター刺繍」の2つがあります。
手振り刺繍は「手振り(横振り)ミシン」と呼ばれるミシンを使って、職人の手の動きでネームやロゴを刺繍する方法です。技術習得には長年の経験が必要となります。横振り刺繍と呼ばれることもあります。
「コンピューター刺繍」はパソコンで作ったデータを元に、刺繍機が自動で刺繍する方法です。
ネーム刺繍の工程
ここからは、ネーム刺繍の一般的な工程を紹介します。
(使用機種はタジマ工業製の刺繍機です)
1、文字を入力
刺繍ソフトを開き、刺繍したい名前を入力します。今回はTシャツの袖口に刺繍するので、180度反転させます。
2、データを作る
実際に刺繍するサイズに拡大して刺繍データを作ります。縫い順が含まれた刺繍専用書体を使用しています。
3、不織布を敷く
生地を補強するため、適当なサイズに切った不織布を枠の上に敷きます。
4、位置合わせ
枠に生地を被せます。今回はTシャツの袖口に刺繍するので、裾がセンターに来るように位置を調整します。
5、枠にセット
上から中枠をはめ込みます。この時、生地がピンと張るようにします。ただし引っ張り過ぎると、枠から外した時にシワになってしまうので、適度に調整しましょう。
6、データを送る
刺繍データを刺繍機に転送します。LANやUSBメモリ、フロッピーなど、データの転送方法は刺繍機によって異なります。
7、刺繍
刺繍機に枠をセットして、針の位置を確かめてから刺繍スタート。刺繍のスピードは任意に変えることもできます。
8、完成
2分弱で刺繍が完成。データ作成から枠へのセット、刺繍完成まで、慣れれば10分もかかりません。