知れば作りたくなる?オリジナルレインコートへの名入れ

記者1号記者1号

水たまりの上を歩くレインコートを着た子ども
雨や風などから身を守ってくれる「レインコート」。

遊園地などでは、水を使ったアトラクションで跳ね上がる水しぶきから身を守るために遊園地のロゴマークがプリントされたオリジナルレインコートが販売されています。そんなオリジナルのレインコートを見て、自分好みにプリントしたレインコートを作りたいと思ったことがある人もいるはずです。

今回のコラムでは、そんなレインコートへの「名入れ」について紹介します。

様々な場面で活躍しているオリジナルレインコート

大聖堂の前に集まった、レインコートを着た観光客たち
オリジナルレインコートは、遊園地やレジャー施設のほか、野外イベントで使われることもあります。

例えば音楽フェスや山歩き体験のイベント会場での販売や、イベント主催者がプレゼントとして来場者にレインコートを配布するなど。ボーイスカウト団体がスカウト章を名入れしたコートを会員に販売することもあります。

他にも旅行代理店や観光バス会社が旅行者のために用意する社名入りのものや、レンタサイクル店が雨の日キャンペーンとして利用客へプレゼントするなど、オリジナルレインコートの用途は様々。企業のノベルティグッズとして作製してみるのも面白いかもしれません。

意外とたくさん!レインコートの種類と素材

立てた親指の先からたくさんの吹き出しが出ている様子
ひとくちにレインコートといっても、その種類は様々です。

ワンピースのように長いコート型や、丈の短いパーカー型、上着とズボンのツーピース型、頭からふんわり被るポンチョ型など、それぞれに特徴があります。例えば、コート型やパーカー型はすぐに羽織れるので、突然の雨などにも対応できます。

一般的にレインコートに使われる素材はナイロン、ポリエステル、PVC、EVAなどです。それぞれの素材の特徴は次の通りです。

・ナイロン
…主に石油から作られる化学繊維の一種。光沢感と肌触りが良く丈夫です。
摩擦や折り曲げなどに強く、シワになりにくいという特徴もあります。あまり水を吸わない素材のため濡れても短時間で乾きますが、耐水性が低く熱に弱いのが欠点。

・ポリエステル
…化学繊維の一種で、染色性や発色性に優れ、ハリやコシがあります。
吸湿性も高く、すぐに乾き、濡れに強いですが熱に弱いという短所も。
肌触りを良くするため、縦と横のポリエステルを1本ずつ交互に組み合わせる「平織り」という製法で作られたレインコートもあります。

・ポリウレタン
…英語の頭文字をとって「PU」とも呼ばれています。石油が原料でウールに似た性質を持った化学繊維です。
伸びが良く、湿度などの環境に強いのも特徴です。生地を薄く作ることができ、軽くて収縮性があります。
短所は経年劣化しやすいことです。

・PVC(塩化ビニールポリマー)
…「塩ビ」とも呼ばれています。保湿性が高く、水を全く吸わないという長所を持っています。
短所は耐熱性が低いことで、60度以上になると収縮してしまいます。

・EVA(エチレンビニールアセテート)
…焼却しても有毒ガスを出さないので、環境対策用品に使用されることが多い素材です。
柔らかく弾力があり軽量ですが、PVCに比べて引き裂きや熱に弱いのが欠点。

レインコートは、これらの素材を使って「防水性」や「撥水性」、汗などの水蒸気を通す「透湿性」を高めています。

発注するときは、使える素材を確認しよう

電話を掛ける男性
レインコートへの名入れは、一般的に細かい孔(あな)の開いた孔版からインクをにじみ出させて印刷する「シルク印刷」や、化学反応で繊維を染める「昇華転写」といった方法でおこないます。

ただし、素材によってプリント方法が限定される場合もあります。レインコートの名入れに対応した発注先であっても、置いてある設備によってプリント方法が異なることも。

また、発注先のプリント方法によっては自分が選んだ素材が使えない場合もあるので、発注時に一度プリント方法や使える素材を確認しましょう。

名入れを長持ちさせるには…?

傘を差し、レインコートを着て微笑む男性
レインコートは強い雨の時に着用することが多いので、名入れ部分の経年劣化は避けられません。
劣化を抑える方法は、ドライクリーニングや漂白剤での洗濯、または長時間の天日干しや乾燥機などを使用しないことなどがあります。

また、レインコート自体の耐久性にも気を配りましょう。

基本的にはどの素材でも、洗濯の繰り返しや使用時の摩耗などによって、少しずつその機能は低下していきます。
汗などの水蒸気を通す「透湿性」のあるレインコートの場合は、汚れで微細な穴が目詰まりしてしまうと透湿機能が下がってしまいます。

名入れ部分の劣化を抑える方法や、レインコート自体を長持ちさせる方法などを知っておけば、もっとオリジナルレインコートを楽しめるはずです。

ポイントは、発注先からメンテナンスのアドバイスを受けること。

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記者プロフィール

記者1号
記者1号
ハンコとスタンプの専門雑誌「現代印章」と、オリジナルグッズを作る業者向け専門誌「OGBSマガジン」の記者。日本全国どこでも現れる。オリジナルグッズを作りたいと考えている人に役立つ知識を紹介するため、日々邁進中。趣味は寺社・仏閣めぐり。