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オリジナルTシャツづくりに関わる不思議な単位
オリジナルTシャツと言えば、オリジナルグッズの定番になりつつある商品です。ママさんバレーの練習着や社会人ダンスサークルのTシャツ、中高生の部活用Tシャツに文化祭、体育祭の時にクラスでお揃いのTシャツをつくるクラスTシャツなど、様々なシーンで活用されています。
こうしたオリジナルTシャツを注文したことのある人なら、一度は「oz」という単位を見たことがあるはず。これは距離や重さなど、学校で習った単位ではなく、Tシャツでよく使われる「不思議な単位」なのです。今回は、この「oz」がどんな意味を持ち、Tシャツ選びにどう関わってくるのかを紹介します。
無地のTシャツをプロは「ボディ」と呼ぶ?
オリジナルTシャツを作る時、まず決めるのが「どんな形のTシャツにするのか」、「何色のTシャツを選ぶか」でしょう。
プリントや刺繍する前の状態の無地のTシャツの事を、Tシャツプリントのプロショップでは「ボディ」と呼びます。この「ボディ」は日本をはじめ、様々な国にメーカーがあり、プリントのプロショップはそれらを仕入れて自社や提携工場でデザインをプリント、刺繍しています。
ozはヤード・ポンド法の単位
私たちがプロショップに訪れた際には、これら様々なメーカーの「ボディ」が掲載されたカタログを見て、その中から希望に合った「ボディ」を選びます。そのカタログに掲載されているのが「oz(オンス)」という単位です。
これはヤード・ポンド法の単位で、1ozは28.35g。
カタログに表記されているオンスは生地の重さを表すもので、重い物ほど分厚く、軽いほど薄いボディであることを示しています。
生地の厚さは「1平方ヤードあたりの重さ」をオンス表示したもので、カタログによっては「1㎡あたりの重さ=g/㎡」で表示している場合もあります。
一般的によく使われているTシャツは5.6オンスで、プロショップではこれらを「ヘビーウエイトTシャツ」と呼んでいますが、明確な重さの定義は決まっていません。Tシャツプリントの場合は、この「ヘビーウエイトTシャツ」の人気が高いようです。
しかし、生地が分厚いから丈夫で上等なTシャツだ、という訳ではありません。分厚いと硬い風合いになるからです。逆に薄いと柔らかい風合いになり、それを好む人もいます。要は自分の好みで決めていい、ということなんです。
ちなみに、Tシャツの仕上がりは糸の種類や編み方など複数の要素から成り立っているので、「分厚い、重い=いいTシャツ」ではありませんし、「薄い、軽い=いいTシャツ」でもありません。細い糸で編まれた綿の生地なら、薄いのに意外に重かったり、オープンエンドと呼ばれる糸で編んだものは、重さの割に分厚いこともあるんです。
用途によって必要なTシャツの厚さが違うのはなぜ?
ただし、覚えておきたいのは「用途によって必要な厚さが違う」ということ。マラソン用ならゼッケン留めのホルダーが付くようにある程度薄く、女性が着用するイベントTシャツなら、透けないように厚手を選びましょう。
一般的には、3~4オンスを「薄手」と呼び、安価なためイベント用など数が多い時に使われることが多いようです。5~7オンスが「ヘビーウエイトTシャツ」。Tシャツプリント店の人気商品。9オンス以上はパーカーやトレーナーなどが当てはまります。これらの数値はあくまでも目安として参考にして下さい。
Tシャツの厚さで透け具合が違う
上写真の1番目は4.4ozの薄手Tシャツで、2番目が5.6ozの厚手Tシャツ。どちらも中に手を入れて撮影してみました。その結果、4.4ozの方が若干手が透けて見えます。
先ほども説明したように、「薄手=悪いTシャツ、厚手=いいTシャツ」とは言えませんが、薄手の場合は、しっかり目が詰まっていないと肌の色が透けて見えるので要注意です。性別関係なく、イベントなどで使用するTシャツを注文する場合は注意しましょう。どうしても心配な人は、実際にTシャツプリントショップに行けば、実際の透け具合を確認することができます。