走り、サテン、タタミはどう違うの?
初心者の方は、ステッチなんてチンプンカンプンでしょうね。「サテン縫い」って、喫茶店風? 「タタミ縫い」って、和風? と言う人がいるぐらい馴染みの無い言葉でしょう。普通のミシンを知らない方もいますので、簡単な解説をします。
『ランニングステッチ(Running Stitch)→走り縫い』……普通のミシンで真っ直ぐ縫った線を走り縫いと言います。「ミシン目」という言葉があるぐらいなので判ると思いますが、『——–』と、点々の様な縫い方です。英語ではランニングステッチ。ここまでは簡単♪ 私は英語が苦手なので、ちゃんとした発音は出来ません。ミシン教室では…そこは突っ込まないで欲しい所です。(;^_^A
『サテンステッチ(Satin Stitch またはSatin Line)→サテン縫い』……一番よく使われる刺繍で、『 ||||||||||| 』のような形の刺繍です。よく使われている縫い方で、アウトラインに針落ちポイントがあります。ネーム刺繍にも良く使われます。
『タタミ縫い(Pattern Fill)→面縫い』……こちらもよく使われる縫い方。畳みたいに平面をミシンで埋めた様な仕上がりから、タタミ縫いと訳されたと思います。面積が広い部分が大きい時に使います。縫い方設定で、針落ちパターンを変えるだけで、さまざまな刺繍が表現出来ます。
同じ刺繍デザインでも刺繍データを作る人の腕次第で良し悪しが決まります。糸の素材選びや縫いパターン、縫い密度、縫い方向、生地の選択だけでも綺麗な刺繍が出来たり残念な刺繍になったりします。
刺繍をはじめたばかりで悲鳴を上げる人々
『ネーム刺繍の仕事を始めたところ、ワッペンやって欲しい、絵や文字を刺繍できないか? スキャンした画像を刺繍できないか、など色々な要望があります。説明書を読んでやってみるものの、なかなか出来なくて困っていました』等と悲鳴を上げた方達がミシン教室に訪れます。
ミシン刺繍は奥が深いけど楽しいし、出来る様になればビジネスになると私は思います。実際に喜んで頂けるお客様は多いし毎日とても楽しいです。よくある質問等もコラムを通して紹介して行けたら良いなと思います。
柔らかく伸縮性のある生地にネーム刺繍する方法
Tシャツ等柔らかくて伸縮性のある生地に刺繍する時、縫い縮みを防ぐ方法をよく聞かれます。ミシン刺繍は上糸と下糸が絡み合って縫い上がって行きますので、生地が弱いと引っ張られてシワが入りやすくなります。
それを防ぐ為に刺繍専用下紙を枠の下に挟んだり、生地の裏側に接着芯を貼ったり下準備をしてから刺繍をすると引っ張られる力を食い止めて、綺麗に入れる事が出来ます。
更に伸縮性の強い生地やタオル生地等に刺繍する時は生地の上に、水溶性シートを乗せて刺繍をすると効果的です。
1、Wilcom EmbroideryStudioで悦子の文字作成♪
2、下紙も水溶性シートも無しでTシャツの生地に直接刺繍するとシワシワに。
3、次に同じ刺繍データを縫う為に同じTシャツの生地に刺繍用下紙を刺繍枠に挟みます。
4、水溶性シート『ハイセロン』を上に乗せて準備完了♪
5、下紙・水溶性シートで保護する事で綺麗な『悦子』の文字刺繍が入りました。
6、上が残念な悦子。下が綺麗な悦子です。