ゴム印を捺すときに必要なのがスタンプ台。一般的には紙に捺すために用いられることが多いですが、スタンプの用途は多種多様です。
例えば発泡スチロール製のトロ箱(魚を入れる箱)や建材識別のために木に捺したり、陶器の装飾用に使用したり……。
この場合に用いられるのが、特殊なインクを使った「強着スタンプ台」、「不滅スタンプ台」と呼ばれる商品です。
「強着」、「不滅」スタンプ台が得意な素材に、あえてチャレンジ
油性の顔料・染料インクを使うことが多い「強着」「不滅」スタンプ台。一般的なスタンプ台では「捺せない」とされている素材にも、これらを使えばキレイに捺すことができます。ガラスや金属、プラスチックなどの非吸着面から陶器、布、皮革、木材などの素材にも可能です。
しかし一般的なスタンプ台では本当に捺印できないのでしょうか? 「専用のスタンプ台を使わなくても意外とキレイに捺せるんじゃないの?」と思う人もいるのでは。
そこで、このコラムでは「強着」や「不滅」が得意とする素材に、普通のスタンプ台で捺印し、どんな結果になるかを調べてみました。
布以外はインクが乾燥せずに剥がれた……
実験に使用したのは顔料系インク(黒)の速乾性スタンプ台と、赤ゴム製の氏名印。各素材に捺印して「強着」、「不滅」が必要とする乾燥時間をおき、捺した跡(中央の2文字)をこすってみました。
結果は下の写真の通り。布以外は全てインクが完全に乾燥せず、取れてしまいました。
特にプラスチック、金属、ガラスなどの非吸着面はあっさりとインクが剥がれる結果に……。やはり紙以外の素材には、それらに対応したスタンプ台が必要なことが分かりました。
今後、スタンプ台を購入する時は、どんな素材に捺すのかを十分に考えた上で、それに合った商品を選びましょう。ゴム印を捺した後、「インクが剥がれちゃった!」というトラブルを未然に防ぐことができます。