オリジナルパッケージ製作とゴルフボールにプリントしてみた

秋吉純子秋吉純子

 

オリジナルのパッケージ作りを体験してみないかと編集長に声をかけてもらった。ただ、日程が合わず、訪問OKの連絡をもらったのが原稿締切りギリギリの日程。やばい。今回の原稿が最終回なのに、遅筆なアタシへの嫌がらせとしか思えない仕打ちです。編集長にちょっと困った風を装い、パッケージイメージと素材を丸投げして、デザインを作っていただく暴挙に出るなど納期以外は殿様級の扱いでスタートです。

今回は印刷機器販売メーカーさんのショールームへ訪問して、特別に目の前でオリジナルパッケージを製作してもらいました。
事前に送ったデータを元に印刷してもらうのですが、昨今の機械の進歩にビックリ! パッケージの抜き型などはまったく不要で、データを送信すれば、プリントしたトンボを読み取って、カットや罫引きが自動でできるのです。ということは、例えばクッキーの味ごとにイメージの異なるデザインと形状のパッケージをオリジナルで作り、小ロットでテスト販売などもできるんやー。すばらしい!

作りたいパッケージデザインのデータを用意。印刷品質などを設定してプリンターにデータを送信。印刷テーブルにセットしておいた用紙にUVプリントされる。

 

カッティングプロッターでカット&罫引きする。

 

カットできたら罫引きに合わせて折って、パッケージを組み立てる。

 

オリジナルデザインのパッケージが完成。

 

ゴルフボールにもっと大きく印刷したい

そして機械に夢中で担当の方の説明をあまり聞いてなかったら、なんかUVプリンターがすごいって話をしていたみたいです。平面だけでなくスマホケースにも印刷ができるという説明が耳に届き、
「え、てことはゴルフボールみたいな立体物にも印刷できるんじゃないの?」。

本業でプリントゴルフボールを販売しているアタシとしては、それまでとは別人のように前のめりで説明を聞きまくりです。するとゴルフボールに印刷できるだけでなく、なんと印刷範囲が現状より格段に大きくなる可能性があるそうなのです!

今までどんなにお客様に「印刷範囲は直径18㎜、1円玉サイズです」と説明しても、届いた商品を見て「小さい。見本と違う。詐欺だ、金返せ」などどれほどクレームを受けてきたことか。なんとか少しでも大きく印刷ができないかと、あちこち探してきたけども印刷範囲が最大20㎜のプリンターしか見つけられませんでした。うちでは20㎜いっぱいに印刷すると、端へインクが飛びきらず、ビビリやかすみが出ることがあるため、18㎜内で印刷することにしています。

それが、ここには高低差4・5㎜まで印刷可能な機種があり、そのUVプリンターなら計算上では1円玉サイズよりも大きく印刷できるらしいのです。思い通りの仕上がりになるかは、ゴルフボールの種類にもよるので実際に印刷してみないとわからないとのこと。

「じゃ、データを用意するから印刷してもらえませんか? 家が近いのでダッシュで戻ってゴルフボールを持ってきます!」
もう無理とは言えない圧でゴリ押しでテスト印刷をしてもらえることになりました。

そしてこのUVプリンターの何がすごいって、白インクが印刷できるのですね。一般的にゴルフボール印刷に使われているインクジェットプリンターだと白は印刷できず、ボールの地色が出るため、昨今人気のカラーボールにはキレイに印刷できないのが悩みのタネだったのです。もう現在の悩みが一気に解決するやもしれない救世主。

 

カラーボールにもクッキリ 直径25㎜でインパクト大!

ただ、インクジェットのインクなどよりインクが固く、クラブでボールを打つと印刷が割れるかもしれないという気がかりは否めないようですが、現物を見て検証してみないと始まりません。

将来のウハウハな状況を夢想しながら帰宅し、急いで白インクを使うようなイラストで、18㎜、21㎜、25㎜の3サイズで作成。その日のうちにデータを作って、朝イチでショールームまでチャリンコをぶっ飛ばし、営業前なのに無理やりゴルフボールを渡しました。あとは印刷の完成を待つだけ。

そしてボールを預けた2日後に印刷完了の連絡が。ダッシュでチャリを飛ばし、ゴルフボールを受け取りに行くと担当の方が「少し外周にビビりが出ましたが、直径25㎜で印刷できました」と満面の笑顔で対応してくれました。

ワクワクしながらゴルフボールを見ると……。ブラボーです。素晴らしすぎです! 25㎜の印刷の大きなこと。18㎜が貧弱に見えて仕方ありません。鼓笛隊とオーケストラぐらいの違いにもう、涙が出そうなぐらいの感動です。

そしてもちろん印刷もクッキリキレイ。さらに白インクパワーでカラーボール印刷も、ボールの地色が出ることなく見事に指示通りの色目に印刷ができているではありませんか! もうその場で「プリンター持って帰るんで包んでください!」と口走りそうになるほどです。そしてこれまた奇跡的に、さきほど作成したパッケージ。なんとなんとゴルフボールがバッチリ2球入るではありませんか! ミラクルが重なりすぎてもう笑顔が止まりません。

大阪府吹田市にある㈱ミマキエンジニアリングさんのショールームで、特別にオリジナルデザインのパッケージとゴルフボールを製作してもらいました。パッケージ印刷に使用したUVプリンターは「UJF-7151plus」(上写真)。ゴルフボールは高低差4.5㎜まで印刷できる「UJF-6042MkⅡ」のLD2モードでプリントしたそうです。

 

写真左から直径18㎜、21㎜、25㎜のデザインを印刷したゴルフボール。印象がまったく違って感動。

 

黄色のカラーボールにUVプリントしたもの。白インクを使っているので、地色の黄色が影響することなく、きれいにプリントされています。

 

 

実際にゴルフで使ってインクの定着をチェック

あとはインクの定着を試すべく、実際にラウンドで試し打ちし、インクが割れないかを検証するだけです。週末にゴルフに行くという友人にボールを委ね、「絶対失くすな。そしてプリントされた箇所を狙って打ちまくって」と無茶なお願いをしておきました。

今回パッケージ印刷の取材でたまたまお邪魔して、このUVプリンターの存在を知りました。プリンターって知らない間に随分と進化してて、ちゃんと機器など定点観測してないと同業者に出し抜かれるなと恐ろしさを覚え、いろんなところにアンテナを張って最新の情報収集が重要やなとひしひし感じました。そしてゴルフボールのプリントサービス業界に、印刷範囲がたった7㎜大きくなるだけで下剋上が起こせそうでワクワクしております。

今までこの連載の中で様々なオリジナルグッズを作成してきましたが、この業界、まだまだ面白そうな新商品ネタの発掘ができる宝の山に見えてきました。今回で最終回となりますが、個人的にオリジナルグッズ探索は継続していくつもりなので面白ネタがあれば、ぜひぜひ、ご一報くださいね。どんな遠方でも大阪土産を引っさげ訪問させていただきます!

それではみなさま。今までアタシのつたない連載にお付き合いいただき、どうもありがとうございました。

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記者プロフィール

秋吉純子
秋吉純子
LEDサイン販売会社に在職中、飲食・物販など300にのぼる業種へ取材訪問して販促を実施。その後、マーケティング会社でマイカル系GMSの新店舗出店前調査や、アイデア雑貨メーカーで企画開発、ネット事業を担当。女性目線で消費者の生の意見を吸い上げ、商品開発や既存商品の改革など行なってきた。現在は、ホールインワンの記念品販売サイト「アーカイブプラス」を運営。一般社団法人イーコマース事業協会・元副会長。趣味は廃墟・工場めぐり、ビール、サイクリング。モットー「酒は世界の共通語」。 http://www.holeinone-golf.net/